Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
病院に着くと、坂下がいる部屋の前に数人が集まっていた。
この前、坂下が見せてくれた同窓会の写真の中にいた顔ぶれだった。
私と蒼は、その人たちの間を抜けて部屋の中に入る。
私の目に、院長をはじめとした医師や看護師たちに囲まれて横たわる坂下の姿が飛び込んできた。
入ってすぐのところで、私の足は歩くのを止めた。
往生際の悪い私は、ベッドに横たわってるのが坂下だとは…認めたくなかった。
蒼は坂下に近づき、二言か三言くらい喋った。
私が来ていることも、言ったのだろう。
「まだ、意識あるから…。」
蒼はドアのところで立ちつくしてる私の手を取ると、坂下のところまで連れて行く。
狭くなった視界に私の姿を認めたのか、坂下は掠れた声で私の名前を呼んでくれた。
その途端、私の視界が涙でぼやけた。
「和さん…。」
私は、坂下の手を握りしめる。
「和さん、卒業式…明日だよ?
這ってでも行くって、言ったじゃない。
約束、守ってよ…。」
私の頬を、涙がつたっていく。
坂下は声に出さないものの、その目は泣いて欲しくないと訴えてるようだった。
だけど泣くのを我慢するとか、無理。
坂下が、何か言いたそうにしている。
掠れた声では、よく聞き取れない。
私は坂下の唇に、耳を近づけた。
この前、坂下が見せてくれた同窓会の写真の中にいた顔ぶれだった。
私と蒼は、その人たちの間を抜けて部屋の中に入る。
私の目に、院長をはじめとした医師や看護師たちに囲まれて横たわる坂下の姿が飛び込んできた。
入ってすぐのところで、私の足は歩くのを止めた。
往生際の悪い私は、ベッドに横たわってるのが坂下だとは…認めたくなかった。
蒼は坂下に近づき、二言か三言くらい喋った。
私が来ていることも、言ったのだろう。
「まだ、意識あるから…。」
蒼はドアのところで立ちつくしてる私の手を取ると、坂下のところまで連れて行く。
狭くなった視界に私の姿を認めたのか、坂下は掠れた声で私の名前を呼んでくれた。
その途端、私の視界が涙でぼやけた。
「和さん…。」
私は、坂下の手を握りしめる。
「和さん、卒業式…明日だよ?
這ってでも行くって、言ったじゃない。
約束、守ってよ…。」
私の頬を、涙がつたっていく。
坂下は声に出さないものの、その目は泣いて欲しくないと訴えてるようだった。
だけど泣くのを我慢するとか、無理。
坂下が、何か言いたそうにしている。
掠れた声では、よく聞き取れない。
私は坂下の唇に、耳を近づけた。