Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
親友
少し遅れて教室に入ると、蒼が坂下の死について説明しているところだった。
梨香が目に涙を溜めて、私を見る。
梨香には、何一つ言っていない。
ごめん、梨香…。
私は俯いたまま、席についた。
坂下の葬儀は、卒業式と同時刻に行われることになった。
予想はしてたけど、学校側は葬儀参列のために卒業式を欠席することは認めなかった。
納得できないクラスのみんなが、蒼に参列を要求する。
このままじゃ、みんなの怒りの矛先が蒼に集中する。
「蒼は、みんなが言ってるようなこと、既に頼み込んだんでしょ?」
私が口を開くと、蒼が頭を下げた。
「みんな、力不足で済まない…。」
これ以上、要求を口にしたクラスメイトはいなかった。
■■■■
リハーサルの後、クラスの数人が私の席の周りを囲むように寄ってきた。
「坂下先生の病気が重かったこと、知ってたのか?」
「ここんとこ毎日、授業が終わると速攻で教室を飛び出してたよね?」
「まさか、蒼先生に止められてた見舞いに行ってた?」
その言葉を聞きつけたのか、他のクラスメイトも集まりだしていた。
「何で、みんなに黙ってたんだよ!」
「私も…みんなだって、先生ともっとたくさん喋りたかった!」
…だよね、私が独り占めして良いわけがない。
「ごめん。」
頭を下げたところで収まるとは思えないけど、私はそうする他ない。
みんなの責める声がする中、普段はおとなしい梨香の声が響いた。
「誰にも言えなかったアンジェの気持ちも、考えてあげて!!」
「リコ…。
私、リコにさえ黙ってたのに怒ってないの?」
梨香は私を見つめると、頷いた。
周りのみんなは渋々だったけど、私を責めるのを止めた。
梨香が目に涙を溜めて、私を見る。
梨香には、何一つ言っていない。
ごめん、梨香…。
私は俯いたまま、席についた。
坂下の葬儀は、卒業式と同時刻に行われることになった。
予想はしてたけど、学校側は葬儀参列のために卒業式を欠席することは認めなかった。
納得できないクラスのみんなが、蒼に参列を要求する。
このままじゃ、みんなの怒りの矛先が蒼に集中する。
「蒼は、みんなが言ってるようなこと、既に頼み込んだんでしょ?」
私が口を開くと、蒼が頭を下げた。
「みんな、力不足で済まない…。」
これ以上、要求を口にしたクラスメイトはいなかった。
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リハーサルの後、クラスの数人が私の席の周りを囲むように寄ってきた。
「坂下先生の病気が重かったこと、知ってたのか?」
「ここんとこ毎日、授業が終わると速攻で教室を飛び出してたよね?」
「まさか、蒼先生に止められてた見舞いに行ってた?」
その言葉を聞きつけたのか、他のクラスメイトも集まりだしていた。
「何で、みんなに黙ってたんだよ!」
「私も…みんなだって、先生ともっとたくさん喋りたかった!」
…だよね、私が独り占めして良いわけがない。
「ごめん。」
頭を下げたところで収まるとは思えないけど、私はそうする他ない。
みんなの責める声がする中、普段はおとなしい梨香の声が響いた。
「誰にも言えなかったアンジェの気持ちも、考えてあげて!!」
「リコ…。
私、リコにさえ黙ってたのに怒ってないの?」
梨香は私を見つめると、頷いた。
周りのみんなは渋々だったけど、私を責めるのを止めた。