Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
捺印 【蒼目線】
坂下先生の13回忌から半月くらいした頃だろうか、アンジェが亡くなったと知らされた。
イギリスの家族に、会いに行った際の事故だったと聞く。
人気のタレントとして、最近じゃ映画にも出て評価されてきた矢先だったから、彼女の突然の死はマスコミが大騒ぎする程だった。
葬儀は向こうで行うことになり、棺に入れたい物があったら持って来て欲しいと頼まれたので、僕と梨香…そしてアンジェの男友達のタクヤがマンションに向かった。
アンジェたちの同級生だったタクヤの高校時代は、生意気にも僕の授業でよく居眠りしていたという記憶しかない。
ただ、梨香は僕と離れていた時期に、すごく世話になっているようだ。
アンジェの住まいは事務所で借り上げているのか、マネージャーが合鍵を使って開けてくれた。
タクヤは部屋に入ると、真っ先にクローゼットを開けた。
きっと、棺に入れる物の心当たりがあるのだろう。
僕も心当たりがあるのだが、しまってある場所が分からないため闇雲に引き出しを開ける。
だけど、梨香は立ち尽くしたままだった。
「どうした、梨香?」
「私、10年以上もアンジェの友達してるのに…思いつかないの。
アンジェは私のこと分かってて、ちゃんと応えてくれるのに、私ばかりがアンジェに依存してたのかな?」
「そんなこと、ないさ。」
僕がそう声をかけたとき、タクヤがクローゼットの奥から衣装ケースを出した。
衣装ケースの中は、純白のウエディングドレス。
「自分が死んだ時は、これ着たいって言ってたんだよ。」
「これ着てお墓に入りたいなんて、坂下先生のことずっと想ってたんだ…。」
それを見て、僕は思った。
意地でも、アレを探し出す!
イギリスの家族に、会いに行った際の事故だったと聞く。
人気のタレントとして、最近じゃ映画にも出て評価されてきた矢先だったから、彼女の突然の死はマスコミが大騒ぎする程だった。
葬儀は向こうで行うことになり、棺に入れたい物があったら持って来て欲しいと頼まれたので、僕と梨香…そしてアンジェの男友達のタクヤがマンションに向かった。
アンジェたちの同級生だったタクヤの高校時代は、生意気にも僕の授業でよく居眠りしていたという記憶しかない。
ただ、梨香は僕と離れていた時期に、すごく世話になっているようだ。
アンジェの住まいは事務所で借り上げているのか、マネージャーが合鍵を使って開けてくれた。
タクヤは部屋に入ると、真っ先にクローゼットを開けた。
きっと、棺に入れる物の心当たりがあるのだろう。
僕も心当たりがあるのだが、しまってある場所が分からないため闇雲に引き出しを開ける。
だけど、梨香は立ち尽くしたままだった。
「どうした、梨香?」
「私、10年以上もアンジェの友達してるのに…思いつかないの。
アンジェは私のこと分かってて、ちゃんと応えてくれるのに、私ばかりがアンジェに依存してたのかな?」
「そんなこと、ないさ。」
僕がそう声をかけたとき、タクヤがクローゼットの奥から衣装ケースを出した。
衣装ケースの中は、純白のウエディングドレス。
「自分が死んだ時は、これ着たいって言ってたんだよ。」
「これ着てお墓に入りたいなんて、坂下先生のことずっと想ってたんだ…。」
それを見て、僕は思った。
意地でも、アレを探し出す!