Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】

坂下は、多分梨香のページを見ているのだろう。



「先生、リコのページを見せてください。」



「それはできません。」



そうだよね、でも…。



「もしかしたら、心当たり…見つかるかもしれません。」



「では、アンジェが持っている余合さんの情報を教えていただきましょうか？」



「言えないことだって、あります。」



私は、坂下と見つめ合った。



恋の相手と見つめ合うなら、もっとロマンチックな状況でしたい。



ううん、今それを考えるのは不謹慎だ。



目を逸らしたら負ける気がして、ドキドキが止まらないけど、逸らさなかった。



どれだけ、そうしていただろうか？



最初に目を逸らしたのは、坂下の方だった。



時計を見た坂下は、渋い表情をした。



梨香がいなくなってから、かなり経つ。



坂下は、持っている手帳に視線を落とすと、ため息をついた。



「他言無用に願います。」



坂下はそう言うと、梨香のページを開いた手帳を私に渡してくれた。



坂下が、私を信用してくれたことが嬉しかった。



私は、手帳に目を通した。



書いてあることの１つを見たときには、ぎょっとしたけど…今はそれどころじゃない。



次々と、読み進めた。