Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
憐憫 【蒼目線】
せめて京都まで梨香と一緒にいたくて、チェックポイントの最寄り駅で梨香たちを乗せた電車を待つ。
僕のファンだとかいう五月蝿そうな理系クラスの女子たちは前の電車に乗せたから、梨香と喋っているところを見られて文句を言われることはないだろう。
電車が到着し、乗客が降りていくのを待って乗り込もうとしたとき、視界の端に転ぶ梨香を捉えた。
梨香を振り切るようにして、こっちに向かって走る男に事情を聞いたほうが良さそうだな…。
「蒼先生、そいつ捕まえて!」
「痴漢なんだよ!」
梨香と同じ班の男子たちが、追いかけながら叫んだ。
何だって!?
僕の頭から、事情を聞こうという考えは吹っ飛んだ。
彼氏の僕でさえ、まだ胸までしか触ってないというのに…。
走って逃げる男の腹に蹴りを入れ、腕をねじ伏せて取り押さえた。
追いかけてきたクラスの男子2人に痴漢を逃がさないように頼み、僕は梨香のもとへ駆けつける。
「り…。」
ヤバイ!みんなの前で、名前を呼ぶとこだった。
相当、頭にきてるな…。
「余合、痴漢に遭ったって…大丈夫か?」
男子2人に助け起こされる梨香に、声をかけた。
「違うって、痴漢に遭ったのはアンジェの方。」
梨香の腕を取って、ベンチまで運ぼうとした男子が言った。
アンジェ…だと?
だったら、もう少し穏便に捕らえたんだけどな…。
僕のファンだとかいう五月蝿そうな理系クラスの女子たちは前の電車に乗せたから、梨香と喋っているところを見られて文句を言われることはないだろう。
電車が到着し、乗客が降りていくのを待って乗り込もうとしたとき、視界の端に転ぶ梨香を捉えた。
梨香を振り切るようにして、こっちに向かって走る男に事情を聞いたほうが良さそうだな…。
「蒼先生、そいつ捕まえて!」
「痴漢なんだよ!」
梨香と同じ班の男子たちが、追いかけながら叫んだ。
何だって!?
僕の頭から、事情を聞こうという考えは吹っ飛んだ。
彼氏の僕でさえ、まだ胸までしか触ってないというのに…。
走って逃げる男の腹に蹴りを入れ、腕をねじ伏せて取り押さえた。
追いかけてきたクラスの男子2人に痴漢を逃がさないように頼み、僕は梨香のもとへ駆けつける。
「り…。」
ヤバイ!みんなの前で、名前を呼ぶとこだった。
相当、頭にきてるな…。
「余合、痴漢に遭ったって…大丈夫か?」
男子2人に助け起こされる梨香に、声をかけた。
「違うって、痴漢に遭ったのはアンジェの方。」
梨香の腕を取って、ベンチまで運ぼうとした男子が言った。
アンジェ…だと?
だったら、もう少し穏便に捕らえたんだけどな…。