Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
願掛
一晩眠ったら、悪夢から解放された感じがした。



梨香や班の連中には、迷惑かけただろうと思って謝った。



「気にすんなって、元気になって良かったよ。」



そう言ってくれて、ホッとした。



修学旅行最終日の今日は、賭けに負けたから坂下のプランで京都観光をする。



舞妓さんの格好をさせられることは聞いているけど、他に何かさせられるのだろうか?



「気分は、悪くないですか?」



「もう平気。」



心配そうに私を見る坂下に、親指を突き出して応えた。



坂下が用意したタクシーに乗り込むと、クラスの男子が声をかけた。



「タクシーいいなぁ、一緒に乗せてよ。」



「しかもアンジェ連れて…、まさかデートでもする気?」



「真相が知りたいのでしたら、ここで待っていてください。」



坂下は男子たちにメモを渡すと、私の隣に乗り込んで車を出すよう指示した。



タクシーは、舞妓さんの体験をさせてくれるところへ向かった。



着物は憧れるけど、私の容姿で似合うか…不安。



メイクや着付けを済ませ、坂下の前に出た。



「よく似合いますよ。」



坂下はそう言って、微笑んだ。



鏡に映った姿は、思ったよりも悪くはなかった。



室内で数枚写真を撮ってから、散策に出かける。









 
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