Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
「高価そうな、チョコレートですね。」



そりゃあ…本命チョコだもん、イイ物を買うわよ。



高かったなんて、口が裂けても言わないけどね。



「今回は受け取りますが、もうこのようなことはしないで下さい。

あなたの気持ちに応えることは、いたしかねます。」



坂下はチョコを手にする。



もう一度ため息をつくと、意を決したかのように言った。



「私にとっては、あなたの気持ちが…重すぎます。」



坂下の答えなんか聞かなくたって、分かってる。



だけど、それを実際に耳にするのはツラくて…涙が出た。



泣く私を見つめる坂下が、私よりも傷ついたような表情をしていた。



それを、泣くことだけでイッパイな私は…気にも留めなかった。











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