【完】そろり、そろり、恋、そろり
第1章.自然食レストラン【癒しの森】
店員の憂鬱 side:M
昼過ぎまで降っていた雨も上がり、暗くなり始めた空からはぼんやりと月明かりが射している。
いつもと何も変わらない日常が始まるんだろうな。窓から空を見上げながら思った。
自然食レストラン 【癒しの森】、今日もここでいつものようにエプロンに身を包み、気合を入れて働いている。
けれど金曜日の割には、午後の開店から一時間も経過するものの客足はまばら。どんなに客足がまばらと言っても、平日に比べると明らかに客は多いけれど。
少しずつ埋まって行く席に、そろそろ忙しくなるかなと気合を入れることにした。
私が勤める【癒しの森】は地元産の野菜や畜産物を使用したビュッフェ形式のレストランで、若者を中心に人気を誇っていると自負している。
私がここのグループ会社に就職して丸五年が経ち、肩書きはないけれど実質ここのナンバー2。社員は少ないけれど、バイト生が多く、部下というか後輩というか、そんな人たちがたくさんいる。
――カラン、カラン
料理の減りを確認し、店内をうろうろと周回していると、お客様の来店を知らせる音が店内に鳴り響いた。
いつもと何も変わらない日常が始まるんだろうな。窓から空を見上げながら思った。
自然食レストラン 【癒しの森】、今日もここでいつものようにエプロンに身を包み、気合を入れて働いている。
けれど金曜日の割には、午後の開店から一時間も経過するものの客足はまばら。どんなに客足がまばらと言っても、平日に比べると明らかに客は多いけれど。
少しずつ埋まって行く席に、そろそろ忙しくなるかなと気合を入れることにした。
私が勤める【癒しの森】は地元産の野菜や畜産物を使用したビュッフェ形式のレストランで、若者を中心に人気を誇っていると自負している。
私がここのグループ会社に就職して丸五年が経ち、肩書きはないけれど実質ここのナンバー2。社員は少ないけれど、バイト生が多く、部下というか後輩というか、そんな人たちがたくさんいる。
――カラン、カラン
料理の減りを確認し、店内をうろうろと周回していると、お客様の来店を知らせる音が店内に鳴り響いた。
< 1 / 119 >