【完】そろり、そろり、恋、そろり
第8章.始まる場所、光ヶ峰ハイツ
変わる日常 side:M
拓斗君との付き合いは、自分で言うのも何だけど、順調だと思う。分かって欲しいと気持ちを押し付けるんじゃなくて、言葉にする事を大切にするだけで、すれ違いもなく日々が過ぎていっている。
守の披露宴の日、私の不安をちゃんと理解してくれた彼は、仲の良い同僚にも私のことを紹介してくれた。そのことが私にはすごく嬉しかった。
仕事が好きで、同僚にも恵まれた職場で、正直羨ましいくらい。そういう場に身をおけるのも、拓斗君の努力とか人の良さの表れなんだろうけど。
拓斗君のことを1つ知るたびに、どんどん好きな気持ちは膨らんでいく。
仕事が休みの今日は、掃除をしたり、ごろごろしたり、のんびりとした1日を過ごしていた。どちらの家になるかは分からないけれど、拓斗君と2人で夕飯を食べようと、二人分の食事を用意し始めていた。そんな時、テレビの前のローテーブルに置き去りにしていたスマホが、メールを受信した事を告げた。
ふと時計を確認すると、5時半を過ぎたばかりだった。こんな時間に誰だろうと疑問に思いつつも、少し手が空いていたからすぐに確認する事にした。
メール画面を開けば、拓斗君の名前が表示されていた。私が時計を見間違えたのかもしれないと、今度は携帯で時間を確認するけれど、やっぱり5時半過ぎで、間違ってはいなかった。
普段の拓斗君は、少し残業をして、帰る頃に連絡をくれる。こんなに定時きっかりに連絡があることは今までに一度もなかった。
いつもより早い連絡に、緊急の内容なのかもしれないと、急いでメールの内容を確認した。
今から行く
たった5文字のすごく短いメール。
……おかしい、何かがおかしい。彼の行動に違和感を覚えた。
それでも、彼がこっちに来る事は分かったから、急いで夕飯の支度に戻った。もうすぐ彼が帰ってくる。仕事で疲れた彼のために、おいしいご飯を食べさせてあげたい。
守の披露宴の日、私の不安をちゃんと理解してくれた彼は、仲の良い同僚にも私のことを紹介してくれた。そのことが私にはすごく嬉しかった。
仕事が好きで、同僚にも恵まれた職場で、正直羨ましいくらい。そういう場に身をおけるのも、拓斗君の努力とか人の良さの表れなんだろうけど。
拓斗君のことを1つ知るたびに、どんどん好きな気持ちは膨らんでいく。
仕事が休みの今日は、掃除をしたり、ごろごろしたり、のんびりとした1日を過ごしていた。どちらの家になるかは分からないけれど、拓斗君と2人で夕飯を食べようと、二人分の食事を用意し始めていた。そんな時、テレビの前のローテーブルに置き去りにしていたスマホが、メールを受信した事を告げた。
ふと時計を確認すると、5時半を過ぎたばかりだった。こんな時間に誰だろうと疑問に思いつつも、少し手が空いていたからすぐに確認する事にした。
メール画面を開けば、拓斗君の名前が表示されていた。私が時計を見間違えたのかもしれないと、今度は携帯で時間を確認するけれど、やっぱり5時半過ぎで、間違ってはいなかった。
普段の拓斗君は、少し残業をして、帰る頃に連絡をくれる。こんなに定時きっかりに連絡があることは今までに一度もなかった。
いつもより早い連絡に、緊急の内容なのかもしれないと、急いでメールの内容を確認した。
今から行く
たった5文字のすごく短いメール。
……おかしい、何かがおかしい。彼の行動に違和感を覚えた。
それでも、彼がこっちに来る事は分かったから、急いで夕飯の支度に戻った。もうすぐ彼が帰ってくる。仕事で疲れた彼のために、おいしいご飯を食べさせてあげたい。