飴と道楽短編集


 ある日――


 彼女の旦那が、事故で亡くなった。

 積み上げられていた木材が頭上に降って来たのだという。


 話を聞いた時は俺も驚いた。けれど――


 これから彼女はどうなる?


 ――俺は最低な事を考えていた。


 しかし直ぐその考えを後悔する羽目になる。



 彼女はそれから廃人の様に衰弱し――



 「なんでだよ」


 ――それ程にまで好きだったと云うのか。


 彼女は自宅で首を吊った。
夫の後を追い、自ら命を絶ったのだ。




 ――俺は


 この気持ちは、如何すれば良い?




< 19 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop