飴と道楽短編集
「被疑者の死亡時刻の詳細は!?」

「はっはい!えっと深夜零時からニ時です!」

「被疑者の見ていたテレビのチャンネルはテレビドウキョウに設定されている!」

付けられたテレビの右上には、確かにテレビドウキョウの局番「19」が表示されている。

「そしてその死亡時刻に見ていた番組は……これだ!!」

「えっこれ……警部が好きっていう」

「そうだ!グラグラモヒカン(←番組名)だ!!」




「………は」

「被疑者はこの番組を見ている最中、何かとてもツボにハマったトークがあったのだろう。そして笑って……いや、爆笑してしまった!!爆笑したら人間どうなる!?」

「え、えぇっと…お、お腹が痛くなるとか……」

「そうだ!!すると息が出来なくなり、大変苦しい!君だって経験はあるだろう!?」

「え、えぇまぁ……けどそれだけじゃぁ」

「その腹筋崩壊の時に処理しきれなかった唾液が大量に器官に流れてきた!!腹は痛い息は吸えない咳がしたいのに出来ない!!どうなる!?」

「死ぬ!!それ死ぬわ!!!」












――死亡原因:呼吸困難

間接的原因:グラグラモヒカン




「……警部、これその番組に報告して調書取った方が……」

「……いや、黙っていよう」


あの番組が打ち切りされるのは……惜しい。





END.









「…っていう夢を見たんだ」

「笑い死んでんじゃんアンタ!ウケるー!」




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あとがき。

ウケるかどうかは置いといて、これサスペンスなのかコメディなのか分かりませんね。
因みに私の実話です。死にかけました。
番組名もホンモノをもじったので勘のいい人は分かるかもかも。


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