逆境の桜


。*桜side*。




晋作が坂本さんを拐って少し経った頃........



パンッ。パンッ。パンッ。



何!?




何事!?





今のって銃声!?



「だぁぁぁ!坂本さん!」




晋作の焦ったような声を聞いて私は居ても立ってもいられなくなり、晋作の元へ走った。



「何事ぉ!?」




「ゲッ、桜........」



ゲッ、とはなんだ。ゲッとは。



「うぉ〜松村殿ぉ!見てみるがぁ〜!高杉がくれたぜよ〜!試し撃ちしてだがぁ!」





彼、坂本さんが持っていたのは........









ピストルだった。






「晋作っ!」





「な、何だよ....」



「酔っ払いに何でピストルなんて渡してんの!?それに何で私にはくれないの!?てか、何で私に内緒で坂本さんに渡してんの!?」






「そうなるから内緒にしてたんだ。それにピストルを渡すには今しかないからだ。」



「え....?今しかないってどういう事?」




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