逆境の桜
「俺は会いたくなかったけどな。何で分かったんだよ....」
「咳してたでしょう?時々聞こえたの。それに私達何年一緒にいたと思ってんの。あんた達の気配くらい分かるわ!」
「そーかい」
「晋作.......あんた風邪....じゃないんじゃない?」
「....ただの風邪だよ。それよりお前は帰れ。俺は坂本さんと話があるんだよ。」
「晋作が本当の事を全部話してくれたら帰る。」
((( ビクッ )))
あ、肩揺れた。
つか何で坂本さんと稔磨も肩揺れたの....。
3人とも何か隠してるな....。
「晋作が言えないなら坂本さんか稔磨が話してくれてもいいんだよ?」
「なら仕方ない....今日は帰る。」
「晋さ…っ!」
「ゴッホ....ゴホッゴホッ....」
「晋作っっっ!!!!大丈夫!?」
私は立ち上がり晋作の元まで行こうとしたが晋作によって止められた。
「は....なれろ!ゴホッゴホッ....カハッ。」
晋作はそう言うと大量の血を吐いた。
「し....んさ....く....って....まさか労咳!?まさか三人でそれをずっと隠してたの!?」
私がそう言うと3人とも俯いてしまった。
「晋作....私達に移さないために離れたの?」
(コクコク)
「馬鹿だね....。晋作....労咳治したい?」
「....治し....たいが...これは....死病....だぞ....。」
「晋作....エゲレスに行っておいで。」
「「「 は? 」」」
イヤイヤイヤ、他2人驚くなよ。
「エゲレスでは治療法が見つかってるんだよ。もっと早く教えてくれればよかったのに....。」
「ごめん....。さくら....俺....エゲレス....行くよ。」
「うん!行ってらっしゃい!」