ヒカリ
「キャハハッ!夏喜!水かけなよ!」

「いいねぇ~」


みゆきは夏喜に水の入ったバケツを渡した。


「イヤ‥やめて‥」


バシャッ!


「冷た‥」

「どう?杏ちゃん。気持ちいいでしょ?」


心の中では気持ちいいわけないじゃない。
って思ってるけど言えないの‥
私は弱いから‥


キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン‥


「あっ!ヤバッ!4時限目始まるよ!」

「本当だっ!じゃあね杏ちゃん!」

「「「キャハハ」」」


女子トイレに一人残された私はトイレから屋上まで全速力で走った。

周りの人の目なんか気にならなかった。

ただ心が痛くて

助けを求めてて

でもどうしようもできない苦しさに情けなさを感じたんだ‥。



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