絶対的な距離。〜私と彼の何日間にもよる交換日記〜
−−ある男の話をしよう。
その男はね、普通に格好良いタイプに入るかな……
学生時代に随分モテてたみたいだし。
爽やかで好青年、部活に一生懸命で、勉強もそこそこ。
そんな感じに周りは評価してたかな。
名前かい?
せい。
漢字で書くと晴れるのはるで、晴……だった気がする。
−−ここで何か気づいたことはあるだろうか?
実はね、晴君は灯さんの弟なんだよ。
ふはは!
そんな怪しい顔しないでくれよ。
もっと深いところまで話すと、
実の姉弟じゃないんだな。
そんな顔すんなって。
本人たちもよく思ってたことみたいだったしさ。
『……私たちって全然違うよね。
そう思ったときに余計に血が繋がってないんだなあ、って思う』、って。