だから私は雨の日が好き。【冬の章】※加筆修正版
部屋の中はいつもよりなんだか整然としていた。
きちんと揃えられた物たちは、これから増える物たちのためにきちんと片付けられていた。
「なんだか、すごくすっきりしてるね」
「あぁ。何せ、お前の家具たちはでかいからな」
くすくすと笑いながら二人でソファーに座る。
少しずつ話をして、今まで持っていたものをどうするか二人で話し合って準備をしていた。
圭都のベッドはひとまず客間に退散。
私のセミダブルのベッドを二人の寝室に置くことにした。
キッチンのものは、私の使い易さを重視して全て入れ替えることにした。
カウンターキッチンの一番奥に食器棚。
隣にオーブンレンジと炊飯器の二段棚。
そして一番手前に、両開きの私の大型冷蔵を置くことになっている。
今まで使っていた圭都の冷蔵庫とオーブンレンジは客間に一旦保管された後、リサイクルショップか誰かの手に渡ることになるだろう。
リビングは圭都の家の感じを残したままにすることにした。
そうすることで、私は新たな生活を始めることが出来る気がした。