だから私は雨の日が好き。【冬の章】※加筆修正版





向き合わなければ気付けかったことが、こんなにも増えていく。

今を受け入れることは、見えていなかった優しさに触れることなのだとわかった。


それは、立ち向かう苦しさと同じだけの優しさを持っている。




「こんなに大切にされていたんですね」


「そうみたいね。素敵なことだわ」


「ほっとけないじゃないですか、コイツ」


「酷いですね。でも、その通りなんだと想います。私はいつまで経っても甘えたで、守られてばかりだから」




動揺して下を向いてしまったけれど、気持ちは不思議と落ち着いていた。

自分の言葉が重苦しい空気を連れてくる。




「・・・誰も、一人で強くなれるわけではないのよ」


「あぁ、そうだ。強がることと強くなることは違う」


「はい、それもわかった気がします。守られていたおかげで強がっていられるし、強くなれるんだと知りました。みんなが支えてくれるから、頑張っていられるんだと」




自分の気持ちの整理を出来た気がした。

湊のカケラはまだまだ探すことが出来る。

それを大切にしている人は沢山いるのだ、と気付いた。


水鳥さんと圭都の笑顔が、それでいいんだよ、と言っていた。

その優しさに、また胸が熱くなった。




< 22 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop