だから私は雨の日が好き。【冬の章】※加筆修正版





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サーバーのデータを確認し内容を整理していると、時間はあっという間に過ぎていた。

結局、忙しさのせいでクリスマスもゆっくりと過ごすことは出来なかった。

けれど同じ部署で仕事をしているので、同じ時間を共有して過ごしていた。


申し訳なさそうな顔ををされたけれど特別気にする素振りすらしなかった私に対して、圭都は少しだけ寂しそうな顔をしていた。




「時雨、そろそろ切り上げて帰るか」


「そうですね。とりあえずまとまりそうなので帰りますか」




今社内に残っているのは私と圭都、それと他部署に数名いるだけだった。

年末間際になると社員の帰宅時間が異様に早まるので、会社がとても静かに感じる。


うちの部署も、他のメンバーは早々に仕事を切り上げていた。




「外で飯にするか?」


「どっちでもいいですよ。帰ってから作っても」




今は週の半分を圭都の家で過ごしている。

荷物を置いているわけではないので、朝早くに家まで送ってくれるのだけれど。

距離的にはそんなに遠くはないが、いつもより早起きさせてしまうことが申し訳ない気もしている。




『そんなことは気にしなくていい。それより、一緒にいられる方がいい』




私が申し訳ないと言うと、圭都はそう言った。

真面目な顔をして言われると、こちらの方が恥ずかしくなってしまうのに。




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