だから私は雨の日が好き。【冬の章】※加筆修正版
『時雨。覚えておいて。俺はお前のこと、部下としてなんてもう見れないってことを』
『此処に、いるよ』
『湊と俺は、異母兄弟なんだ』
『湊と同じ気持ちで、守ってやるよ。湊の分も』
『三人で、生きていこう。湊と、俺と、お前で』
私を誰より傷つけた人。
そして、私のために誰より傷付いた人。
湊と同じ遺伝子を持って、湊と同じ愛情をくれた。
代わりなんかじゃないよ。
何があっても揺るがない強さを持って、私を支えてくれた人。
貴方は、私のもう一人の『たった一人』。
貴方がいたから、私はもう一度。
『生きる』ことが出来たのよ。