教師の恋愛日
手当ての終わった舞矢は、立ち上がってベッドの方へ行ってしまった。
帰るのかと思った美保はつられて立ってしまい、為す術もなくまた座った。
「…橘先生に伝える、二度と殴るなって」
{こんなの酷すぎる}
膝の上に置いた手を握りしめて、力強く言うと、白いカーテンの向こうから小さく舞矢の声が聞こえた。
「いいよ…しなくて」
「…だって」
「い゛っ!」
「舞矢君っ?」
痛みに呻く舞矢の声に驚き、急いでカーテンを開ける。
意地悪な笑みを浮かべる舞矢が、白いベッドの上に寝ていた。