教師の恋愛日
進路と恋愛
並べられたたくさんの机の中で、窓側の2つだけが向き合った状態で、片方には美保が座っている。
さっきまで話していた男子生徒の進路内容などを、手帳に記入する。
出席番号で、次は舞矢佐和のはずだが、一向にくる気配がない。
{サボったか?}
閉まったドアを見つめても、来るはずの姿は見えてこない。
{私も今年で、この学校に通うのは終わりなんだな…}
枯れた木々を眺めていると、静かにドアが開く音が聞こえて、振り向くと舞矢だった。
「座って」
制服のズボンに両手を突っ込んで、黙ったまま美保の向かいの席の椅子を足で引いて、腰掛けた。