教師の恋愛日
机に肩を抱いて俯せに顔を隠すと、弱々しく、泣き入りそうな声で呟く。
ため息混じりの声は、いつもの威勢のよさとは違って、酷く痛々しく思えた。
「……怒らしてごめん」
「…」
次から次へと変わっていく現状に、もう、着いていけない。
今、自分が何をするべきなのか、何をされ、どうして舞矢の目が赤くなっているのか、全部が分からない。
彼が謝る意味さえ分からない。
{悪いのは私自身じゃないの?そう思わせる素振りをして、傷付けるだけの恋をさせてしまったんだ…私の責任なんだ…}
「…舞矢君みたいな子供を、恋愛対象には見れないよ」