教師の恋愛日
{なんでこんな奴とイチャつかなくちゃいけねんだよ}
慌てて体を離したが、低いヒールでバランスを崩し、また橘先生に倒れ掛かった。
{泣きそう…}
「すいません、1人で平気です」
素早く体を離して一礼するが、橘先生は諦めない。
「腕かしますよ」
「職員会議が始まってしまいます、気にしないでください」
橘先生は一度、校舎に掛かる時計を見上げて言葉を詰まらせた。
「行ってください」
視線を下げたまま言い放つと、橘先生は「気を付けて」と言って、戻って行った。