先生教えて…
水澤先生だ…


声だけでわかる


優しい声


「相沢さん?」


なかなか顔を上げない私にもう一度声をかけてくる


こんな顔じゃ無理だよ…


「水澤先生 何してるんですか?」


私は顔はまだ埋めたまま


「いや、ここに来れば相沢さんに会えるかなって」


何さらっとカッコいいこと言ってるのよ


なんでドキドキしてるの私…


「そうなんですか」


私はやっと落ち着いて顔をあげた


たぶん目は真っ赤だろうな


でも先生は何も知らないふり


「あっ、やっと顔をあげましたね」


先生の顔が私のすぐ近くにあってビックリした


また大きな瞳に吸い込まれそう


私は先生の顔を見つめる


なぜか目がそらせない


私やっぱりおかしいよ…


「なんかついてますか?」


私は先生の声で我にかえった


「いや、だ、大丈夫です はい…」


また動揺してるよ…
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