【完】時を超えて、君に会いに行く。
なのに、今日は……。
数メートル先にいる航の背中は、すごくさみしそうで。
この縮まらない距離のせいか、遠くにいすぎて、その背中は小さく見えてしまう。
……航の背中、あんなに小さかったっけ?
いつもみたいに、楽しそうに陸上の話してよ。
自慢げに、大会で優勝するって宣言してよ。
……こんなの、やだよ。
あの日が変わるなら……航がいなくならないのなら……私はどんな日になってもいいと思ってた。
でもやっぱりこんなんじゃ、やだ。