【完】時を超えて、君に会いに行く。
――ププーッ!!
案の定、私の嫌な予感は的中した。
大きなトラックが、航にめがけて走ってくる。
どうして?
未来は変えたはずなのに。
どうして?
前の金曜日と今日は違うのに。
……どうして航を、つれてくの?
キィィッ……!とタイヤの擦れる音が、私の鼓膜をひどく震わせた。
「航っ!」
私が代わるから……。
私がいなくなるから……。
だから航を、奪わないで……っ!
「未歩っ!」
グイッと誰かに引き寄せられる。
それは彼方の声だった。
いつもの声とはちがう、焦った声。
……止めないで。
止めたら航が……っ!!
その瞬間、私の目の前は真っ白になった。