【完】時を超えて、君に会いに行く。



「未歩?」



「あ、ごめん……」



今までの出来事を思い出してる途中、彼方に名前を呼ばれ、我に返る。


ボーッとしていたせいか、心配そうに顔を覗き込まれた。



「なんかあるんなら、無理しないで言いなよ?俺でも力になれることあるかもしれないし」



「……ごめんね」



彼方の優しさに、謝ることしかできなくてもどかしくなる。


沙奈や航にも、こんなこと言えっこないや。



言いたいけど、きっと信じてもらえない。


それどころか、きっと疲れてるんだろうって、もっと心配をかけてしまうに違いない。


特にふたりは、私が倒れただけで大慌てしてるみたいだし……。

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