【完】時を超えて、君に会いに行く。



そのあと私は完全に復活し、普通に授業に戻った。



みんな心配してくれたけど、本当にあの強烈な頭痛と、すごい吐き気は一瞬だけなんだよね。


時間が経つと、平気になる。



だけど今日は、すぐに家に帰って休もう。


そして放課後になり、帰りの準備をする。



「未歩、ひとりで帰れるか?」


そんな私に、保護者みたいなことを言ってくる航。


もう、初めてのおつかいじゃないんだから。



「大丈夫。そこまで子供じゃないって」



それに、航は今日、大切な用事があるでしょ?


沙奈とふたりで、帰らなきゃなんでしょ?



だから私は、もう帰る。



もう、なにも見たくないから。

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