【完】時を超えて、君に会いに行く。
胸がキュッと苦しくなる。それがなぜなのかはわからない。
すっかり日が傾いていて、夕日が彼方を照らしていた。
そんな彼方はキラキラと輝いて見えて、見つめるにはあまりにも眩しくて、キレイで。
胸がトクンと脈打つ。
もしかしたら私は今、顔が赤いかもしれない。
だとしたら、私も夕日に照らされて、この赤い顔を隠してほしいと思ってしまった。
……私って、航のこと好きなの?
彼方の言葉に、疑問を持つ。
風で揺らめく原稿用紙を見つめた。
ヒラヒラと揺れ動く。
まるでそれは、私の気持ちを映し出してるよう。
揺れ動く、感情。
どこへ行くかわからない、この想い。