【完】時を超えて、君に会いに行く。
しばらくして、突然チャイムが鳴り響く。
この音がなれば、生徒は完全下校の時間だ。
図書室の時計を見ると、確かにもう下校しなければいけない時間だった。
結局、考えても考えても、答えがでることはなく、わからないままだったな……。
原稿用紙をキレイに折りたたむと、私はそれをカバンの中にしまって、図書室をあとにした。
昇降口を出てすぐに、ある人物が目に映った。
相手も私に気づいたみたいで、私を呼ぶ。
「未歩」
今日は幾度となく、その声で呼ばれた気がするな。
……なんで、こんなところで待ってるんだろう。
「航……」