【完】時を超えて、君に会いに行く。
そして俺は、研究者の実験によりうまく過去に飛ばされた。
研究者により記憶を操作され、俺はこの時代で〝生きる知恵〟をも手入れた。
……もちろん、研究者が記憶操作の研究をしていたことも知っていた俺は、それを自分の力としてすでに方法を呑み込んでいた。
平成と呼ばれる世界に辿り着き、俺は軽い荷物と原稿用紙を持って、彼女を探し始める。
空は青く、自然豊かな山や木々が美しい。
なにより空気が澄んでいた。
初めて見た平成の子供達は、楽しそうに遊んでいる。
大人たちも、生き生きとしていた。
なんて平和な街なんだろう。
本で読んだことはあったけど、想像以上に平和な時代だった。