【完】時を超えて、君に会いに行く。
肩に力が入ってたのが、急にすぅっと抜けて行く。
「か……なた……?」
「……うん」
頬を赤く染め、うつむいてる沙奈は、恋する女の子って感じで可愛い。
「そうなんだ……」
全然、知らなかった。
ってことは、航は……片想いになっちゃうね……。
「そういう未歩は?」
「へっ?」
「未歩もいるんでしょ?好きな人」
「え、わ……私っ!?」
突然ふられた話に、今度は私が驚いてしまう。
「とぼけないでもわかるんだから!未歩は、航が好きなんでしょ?」
……え?
そう、なの?