【完】時を超えて、君に会いに行く。


「それにアイツは、未歩のことが好きだから、絶対に嫌うことはないよ。

でもまあ、もしそんなことがあったら、俺が未歩とふたりで同盟でも組んだら、あっちから謝ってくると思う」



イタズラっぽい笑みで、子供っぽい計画をしてる彼方に、私まで笑みがこぼれた。



「航が好きなのは彼方でしょ?いつも一緒に帰りたがってるし」



「いや、航は未歩が好きだよ。この計画を実行してみたら、すぐにわかる」



「ははっ。そんなことしなくても大丈夫だよ。彼方のおかげでもうどうでもよくなった」



「……ほんと? ならいいけど」



私の言葉に彼方は、ただ笑っただけだった。



どうしてそんなのにも気にかけてくれるのか……。



彼方はたまに、よくわからない。

< 66 / 420 >

この作品をシェア

pagetop