【完】時を超えて、君に会いに行く。
放課後。
私は美術室に行くはずだったけど、今日は用事があるっていう嘘のせいで、行けなくなった。
だけど、ひとりで先に帰る気にもなれず、かと言って美術室に行けるワケでもないから、なんとなく学校の図書室に来ていた。
久しぶりに来たかも……。
でもそんな図書室は、見事に閑散としていて、同じクラスの図書委員の人がボーッとしているくらい。
数人の生徒がいるが、時間が過ぎると共に本を借りて減って行く。
私もそんな中で、小説を書くときの参考程度に本を読もうと思い、本棚をまわっていい本がないか探している。
うーん。
今ひとつ、ピンとした作品が出てこない。