【完】時を超えて、君に会いに行く。
「誰にも言わないでおこうと思ってたけど、未歩は気づいてたんだな」
いや、気づいたっていうか、予想っていうか……。
さっき彼方が美術室をさみしそうに見てたからっていう、それだけの理由なんだけどな。
ていうか、ホントに沙奈が好きなの?
「誰にも言うなよ?未歩しか知らないんだから」
「う、うん」
どうやら本当らしい。
彼方は照れたように、口もとを手で隠した。
やっぱりよくわからない……。
けど、わかるような……。
まぁ、どうでもいっか。