【完】時を超えて、君に会いに行く。
「あっ」
私はそこで、ふと立ち止まる。
「どうしたんだよ?」
前を歩いてた航も、同じように立ち止まり、私の方を見てきた。
「私、買いたいものがあったんだ」
そうだ。すっかり忘れてた。
さっき小説書いてるとき、インクなくなっちゃんだよね。
シャーペンとか鉛筆で書けばいい話なんだけど、私はわりと、本格的にするのが好きで、万年筆で原稿に小説を書いてたりする。
そっちの方が、やる気がでるというか、本気になれるからっていう、すごく単純な理由で。