ORANGE SNOW
「もしかして…」
大人びているが幼く、だがはっきりしているその声は確かに聞いた事がある声だった。
ふらふらと、声がする方へと導かれるように行くと、玄関前に広がる小さな庭で、その白い少女を見つけた。
白い少女は手を胸にあて、少女の周りに集まっている白い鳥は天使のように羽ばたき周り、それはその美しく儚い容姿を一層引き立てていた。
まるで魔法にかかったように、リヴィアスは思わず見とれた。
哀しい曲調で、透明で綺麗な声で、そしてその美しく儚い容姿で、少女は唄っていた。
ふ、と急に歌が止み、はっとすると、少女が首をかしげてリヴィアスを見ていた。
そして目が合うと、口元を緩ませて微笑み、口を開いた。
「生きていたのね。
リヴィアリア」