不器用恋愛




蒼、あいつに興味をもったのはテルの何気ない話題から。


「明日は蒼さんが来ますねー、」


そう呟いたテルに「誰?」別に興味はなかったけど何となく聞いた。


「啓吾さんが来た次の日は必ず来るんですよ」


蒼(あお)変な名前。


「女?」


「女ですけど、女にしとくのは勿体ないくらい男らしい女ですね」



テルは加地さんに同意を求める様に目を向ける。


「そうかな?魅力的な女性だと思うけど」



加地さんの口からでた飾りのない誉め言葉に僅かな興味は湧いたけど、女なんて面倒くさい。


僅かな興味はすぐに失って、俺はグラスを飲み干した。


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