不器用恋愛


「俺、一途だけど?」


他の女なんか目に入んねーよ。馬鹿女。



「どこがよ」


「おまえは知らないだけ」


俺は自嘲した様に笑う。


「俺、好きじゃない女は抱かないし」



その場だけの関係で抱く行為自体が面倒くさいからしない。昔は俺のムスコも節操なしだったから偉そうな事言えねーが。


「知らなくても問題ないし。大体なんであんたの恋愛論聞かなきゃなんないのよ」


「そりゃそーだ」


本当に、こいつは、分かんねー女だよな?



『対象』になど入ってないとはっきり言われる様なもの。


こーまで、あっさり否定されると逆に面白い。

< 28 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop