【完】いじめっ子と戦ってみよっか【いじめられっ子更新済】
でも私、優しいことなんて言ってあげられないよ。
だって私、問題児らしいし?今まで問題児のさやかたちと仲良くしてきたし?
性格曲がってるもん。
「謝るのは私じゃないよ。悪いと思うんなら遥に謝りな」
温かさの欠片もない冷めた口調でそう言う。
だって私、偽善者だし?
本当は私も傍観者に回ったんだからさやかと同じ立場なんだけどね。
うん、私もちゃんと遥に謝ろう。
「遥、ごめん。あた、し、あんたのこといじめて、ごめんっ……!」
泣いているせいで顔がぐちゃぐちゃになりながらも頭を下げるさやかは
なぜか私には、とてもカッコよく見えた。
「さやかちゃん、頭上げて?私もごめんね。
悪気はなかったなんて言い訳に聞こえるかもだけど、
でも本当に携帯を傷つける気はなかったの。
でもこんなことになったのは私のせいだよ。私こそごめんなさいっ!」
遥も頭を下げ、さやかに謝る。
「ううん。遥は悪くない。ごめんね」
「さやかちゃんだって悪くないよ!本当にごめんなさい!」
「ちょっとストップ。いつまで謝ってんの?それじゃもうコントだよ」
謝りっこなんてしちゃって。
まぁ、仲直りできたみたいだしいっか。