少年アリスと箱庭遊戯
・・・在須side・・・
目が覚めると、鬱蒼とした森の中だった。
周囲には樹ばかりだが、月明かりが差し込んでいて明るい。
…どう見てもさっきまでいた部屋とは違う。完っ壁に屋外だろココ。
相変わらず軽い体を起して見回す。
右にも左にも樹、上を見上げりゃ丸い月と星空。
…ま、これぐらいのイジョウには適応しねぇと体持たねーか。
溜め息をひとつついて考えるのを止める。
取り合えず、辛うじて道と呼べるような舗装されていない土部分を歩いてみる。
遠くで野犬の鳴く声が聞こえる…様な気がする。不気味だ。
さっさとこんな所からは出てしまいたいのだがいかんせん道が分からない。
ふと、俺以外の足音が聞こえる事に気付いた。
サク、サク…と一定のリズムで歩いている。
さっき聞こえたような気のする野犬の声を思い出す。…まさか、来たのか?
音のする方へ体を向けて身構えて待つ。逃げた方がいいんじゃね?と思うが体が動かない。
足音の主はどんどんこちらへ近づいて…やがて、姿を現した。
「…アレ、貴方誰?もしかしてアリス…?」
驚いて声が出ない。その姿は、一人の華奢な少女でした。
サラサラした金髪に紅い瞳。黒いブラウスとスカートに身を包んで白いエプロンを付けている。
てっきり動物が来ると思っていた俺にとっては予想外もいいとこで。
しかしおかしい。何がおかしいってこんな女の子が一人で暗い森にいる事がおかしい。
「ビックリした。まさかこんな所にいるなんて思わなかったから…」
表情には出ていないが恐らく彼女も驚いているんだろう。
ところで何で俺の名前を知ってんだ?
「なぁ、君。俺とどっかで会った事あるか?俺の名前、何で…」
「…?だって、そのイヤリング。それがアリスの証。」
スッと俺の耳の方を指さす少女。
その指につられるように自分の耳を触ってみると、
つけた覚えのないイヤリングがついていた。
目が覚めると、鬱蒼とした森の中だった。
周囲には樹ばかりだが、月明かりが差し込んでいて明るい。
…どう見てもさっきまでいた部屋とは違う。完っ壁に屋外だろココ。
相変わらず軽い体を起して見回す。
右にも左にも樹、上を見上げりゃ丸い月と星空。
…ま、これぐらいのイジョウには適応しねぇと体持たねーか。
溜め息をひとつついて考えるのを止める。
取り合えず、辛うじて道と呼べるような舗装されていない土部分を歩いてみる。
遠くで野犬の鳴く声が聞こえる…様な気がする。不気味だ。
さっさとこんな所からは出てしまいたいのだがいかんせん道が分からない。
ふと、俺以外の足音が聞こえる事に気付いた。
サク、サク…と一定のリズムで歩いている。
さっき聞こえたような気のする野犬の声を思い出す。…まさか、来たのか?
音のする方へ体を向けて身構えて待つ。逃げた方がいいんじゃね?と思うが体が動かない。
足音の主はどんどんこちらへ近づいて…やがて、姿を現した。
「…アレ、貴方誰?もしかしてアリス…?」
驚いて声が出ない。その姿は、一人の華奢な少女でした。
サラサラした金髪に紅い瞳。黒いブラウスとスカートに身を包んで白いエプロンを付けている。
てっきり動物が来ると思っていた俺にとっては予想外もいいとこで。
しかしおかしい。何がおかしいってこんな女の子が一人で暗い森にいる事がおかしい。
「ビックリした。まさかこんな所にいるなんて思わなかったから…」
表情には出ていないが恐らく彼女も驚いているんだろう。
ところで何で俺の名前を知ってんだ?
「なぁ、君。俺とどっかで会った事あるか?俺の名前、何で…」
「…?だって、そのイヤリング。それがアリスの証。」
スッと俺の耳の方を指さす少女。
その指につられるように自分の耳を触ってみると、
つけた覚えのないイヤリングがついていた。