想-so-
存在
私は市立の中学校に今年から
通い始めた中学1年生。

石田茉莉亜(マリア)。
恋愛は何回かしてきたけど
実ったことは一度もない。


私の通う中学校は小学校から
そのまま上がってくる,そういう学校だから
先輩,同級生はほとんどみーんな知ってる。
だから人数もかなり少なく全校生徒210人。

わたし達の学年は全体で70人程度。
小学校のころから学校に来ていない,
いわゆる不登校の生徒も結構いる…


ーーー


私はバレー部に入った。
人数が少ないから,部活動も少ない…

陸部,バレー部,野球部,卓球部,合唱部くらい。


ーーー


体育祭も終わった頃私は
ある先輩の存在を知った。


私達の教室は2階にある。
2階から玄関までそれ程高さはないが
毎日みんながそれぞれの好きな人,
好きな先輩が登校している姿を
窓から眺めていた。

あの頃はこれほど近いとは
あまり感じていなかったのだ。

ーーー


私の友達の彩純(アスミ)は陸部だ。
そのアスミと一緒に昼休みに2階から
玄関のあたりを見ていた。

するとある男子生徒が出てきた。
少し距離があったが身長からして
中1,同学年ではないと分かった。

その先輩に気付いたアスミ
「あっ,陽葵(ハルキ)さんだ!」

(ハルキさん…?聞いたことないな…)

アスカは続けた。
「陸部のOBでめっちゃ速いんだよ!部活には全然出てなかったのに(笑)」
「へー(笑)すごいなあ…」

「ハルキさんねー,この間話しかけてくれたんだよ!」
「えっ!?先輩と話すんだあ」
「部活頑張れって!すれ違いざまに言ってくれたのー///」
「へー!そーなんだ!」

(…あん?待てよ…?アスミ,彼氏いたよな…?)


そんなことを話していると
ハルキさんはそのまま走って
校門を出ていってしまった。

(なにしてんだ!?まだ変える時間じゃ…)

不思議に思ってたけど
チャイムが鳴ったので
席に座りハルキさんの話も忘れ
普通に午後の授業を過ごし,
その日は部活もない日だったので
そのまま家に帰った。
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