青春の香りはビーズ玉



ミーンミーン ジリジリジリジリ……





と、蝉が苦しそうに泣いている。





私には泣いているように聞こえる。





なんて可哀想なのだろう。一週間しか生きられないなんて。





やりたいことが多すぎて、一週間なんて短い時間の中で終わるはずがない。





縁側に腰を下ろし、そんな事を考えていた。



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