悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
第1章
6月の転校生
それは、6月中旬のジメジメとした梅雨の時期だった。
毎日毎日曇りか雨で、パッとしない天気。
別に雨が嫌いってわけではないけれど、こうも天気の悪い日が続くと、気分も憂鬱になる。
それでなくても、昨日見た変な夢のせいで妙な気分だと言うのに……。
でも……。
どんな夢だったのか、思い出せないの……。
全く、ぼんやりとも浮かばない。
たくさん寝たはずなのに、どうも体が重くて心に何かが引っ掛かってる。
何だろう……。
この、心に何かが突っかかる感じ。
罪悪感?
違う……。
嫉妬?
それも違う……。
< 1 / 296 >