悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
「何をしている?」
ハッ‼
ドアの方から突然声が聞こえ、あたしは梓と同時に振り返る。
そこには、怪しむように目を細めたルカが、ドアに寄り掛かって腕組みをしながら立っていた。
い、いつからそこにいたの?
梓との話しに集中し過ぎて、全く気づかなかった。
もしかして、ルカに聞かれた?
ルカに知られてしまったら、あたしの行動が制限されてしまう。
ルカはあたしの安全の為にそうするんだけど、ここまで来て、大人しくしているなんて、あたしには出来ないから……。
あたしは、ゴクリとつばを飲み込んでルカを見続けた。
すると、ルカは大きなため息をついて体を壁から起こしこちらに歩いてくる。
梓も緊張しているのがわかった。
ルカが近づいてくる度に、梓はあたしから少しずつ遠ざかっている。
きっと、変にルカに勘付かせない為なんだろうけど、その行動を見て、ルカがさらに目を細めた。