悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
ドキン……。
ルカの喉仏が現れて、心臓が大きく高鳴った。
ルカは窓に手をつき、さらにあたしとの距離を近づけてきた。
「る、ルカ。早くパーティに戻らないと」
「…………」
ルカは無言で、あたしを見下ろすだけ。
「王子が勝手に長時間抜けるなんてダメでしょ?」
どうにかこの緊張から抜けだそうと色々言ってみるけど、ルカは何の反応も示さない。
「ちょ、ルカ。こんなところ、誰かに見られたら……」
最後まで言い終わらないうちに、ルカの唇があたしの唇に触れた。
「ちょっ!!」
すぐにるかのルカの唇は離れたけど、あたしの心臓は爆発しそうなくらい速さを増している。
次はルカにギュッと抱きしめられ、あたしは少しつま先立ちになる。
そして、頬、首筋、腕、最後には指先にまでキスをしていくルカ。
顔から火が出そうだ。