悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
悪魔と人間の関係
翌日、あたし達は悪魔と人間について学ぶことになった。
悪魔と人間の、昔の関係だ。
昨日はパーティだったのでドレスだったけれど、今日は自由に私服。
色々城内を歩いて回るらしいから、あたしは梓と一緒に、動きやすいショートパンツにTシャツを選んで着た。
庵可くんも、ジーンズに黒のTシャツ姿だった。
昨日パーティーのあった部屋に一旦呼びだされたあたし達は、今日何をするかの説明を受ける。
その間、あたしは梓の側から離れないよう腕を組んで立つ。
この部屋に集まったのは、あたし達3人と、フランさん、ヘイリ、ルカ、あとは王族と親しみのある悪魔男女合わせて5人。
合計13人と、執事、メイドさん達。
……あれ?
ヘンリーがいない……。
あたしはルカの目を盗んでシキに歩み寄り、シキに耳打ちする。
「どうしてヘンリーいないの?」
梓も、あたしの隣で腕を組みながらゴクリとつばを飲み込む。
シキはあたしの耳打ちを不思議そうに見ながらも頬笑みを作った。
「ヘンリーは夏季休暇中ですよ」
「夏季休暇?」