悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
「この中から仲間を見分けるって、相当難易度高くない?」
梓がビクビクした声を出した。
あたしは、腕に絡みつく梓の腕を優しくさすった。
「これだけたくさんの人がいるから、心配しなくて大丈夫。とにかくあたし達は、ルカやシキから離れないようにしよう」
あたしが言うと、梓は眉をハの字に垂らしながらコクンと頷いた。
今から、フランさんを先頭に、城内のある場所に向かうと言う。
何だろう……。
この、重々しい空気。
フランさんの後ろに、ヘイリ、ルカと続き、あたし達3人は横に並んでそのあとをついて行った。
あたしを真ん中に挟み、庵可くんも少し気味が悪いのか体があたしに近い。
梓もギュッとあたしに近づいている。
フランさんのあとをずっとついて行くと、何故だか城の一番奥の壁にぶち当たった。
行き止まりだ。
あたし達は困惑して辺りを見渡す。
何……?
なんでこんなところに来たの?