悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~


「サ~ラ!!おっはよう」


彼があたしに向かって何かを言おうと口を開きかけた時、後ろから梓が元気に現れ、彼はあたしからパッと手を離し目を逸らした。


あたしも慌てて梓を振り返る。


「ルカ様もおはようございます!!」


「あ、あぁ」


彼はぎこちなく言うと、上履きを履き替え先に廊下を歩いて行った。


梓にバレないように彼の背中を横目で見る。


さっき、あたしに何を言おうとしてたの?


ねぇ……教えてよ。


あたしのこの胸のざわつきの原因を知ってるの?





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