悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
『この前たまたま近くのコンビニで会ったんだけど、その時は別に何も言ってなかったから、きっと大丈夫だよ。魔界から戻ってから、こっちで変な出来事は何一つなかったよ』
梓の言葉を聞いて、ホッと一安心。
よかった。
魔界でも人間界でも何も起こっていない。
本当に終わったのかな。
だけど、あまりにも中途半端すぎるよね……。
『あ、そうだ!あたし梓に宿題のことで電話したんだった』
あたしが言うと、梓は要件がわかってるかのようにプっと笑った。
『絶対電話くると思ってたんだよね~』
クククっと笑っている。
『数学はまだ済んでないけど、それ以外ならもうちょっとで終わるよ』
『マジで?お願い!見せて!』
あたしはスマホを肩と耳の間に挟んで、梓には見えないのに、パチンと顔の前で手を叩く。